偏差値と再受験寛容度

僕が志望校を検討するときに、個人的に使っていたデータを残しておこうと思います。

 

偏差値は、2018年12月施行の第3回駿台全国模試の進学資料をベースにしています。いくつかの非医学部も参考のために載せています。ただ、偏差値は毎年変化するし、センターの有無や二次の科目数・配点は各大学で異なるので、あくまで参考程度とお考え下さい。

 

そもそも偏差値を語るのは好きではないのですが、受験という残酷な世界では、特に再受験生は自分の位置を客観視することも必要なのかなと思います(と去年の自分に言い聞かせたい)。

自分の位置を客観視して勉強することで、30オーバーの僕自身も現役のときより成績は上がりましたし(1年以上かかったけど)、他の再受験成功者の方を見ていても偏差値で現役時+10くらいまで伸びている方が何人かいます。努力次第ということですね。

 

寛容度は、再受験.comの情報をベースにしつつ、ネットや知人から得た情報を吟味して作っています。

FrontPage - 国立医学部受験情報

 

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以下は僕の知っている再受験者情報です。メモベースですがご参考までに。

 

・東大理三
卒業生の知人情報で、2006年度前後に早稲田出身社会人経由の妻帯者の方が合格されている。

・京都
卒業生の知人情報で、2007年度前後、30オーバーで社会人を経て再受験、合格された方がいる。ちなみにその方は英語が大変得意だったらしい。
ただし、他大学の大学院在学からの再受験生で面接点0点とされた方がいる。
https://www.j-cast.com/2014/08/20213612.html?p=all

・大阪
東大理三卒の知人のお父様で、数十年前に東大理学部を卒業、25歳前後で合格されている。現在は精神科医

・千葉
30前後社会人経由で合格された方がいる。

・神戸
2018年に29歳で合格された方がいる。

京都府医大
東大理系在籍から20代で再受験合格されている方がいる。
卒業生の知人情報だが、2006年度前後、社会人経由の再受験合格者が何人かいたとのこと。しかし、そのうち少なくとも1人は数年以内に退学した模様。周囲とのコミュニケーションがなかったらしい。
http://buddha.wp-x.jp/archives/3781

大阪市
2018年度に40オーバーで合格されている方がいる。
30年ほど前に、遠い親戚が同大学を再受験したが、面接では全く相手にされずに不合格になったと聞いた。

・奈良医大
遠い親戚(妻子持ち)が、30オーバー社会人経由で合格している。現在とある病院の院長。東大卒、京大卒、阪大卒などの方がいるらしい。

・順天
20代半ばで慶応経済→楽天→再受験合格の方がいる。
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/636434/

名古屋市
再受験ブロガーで合格された方がいる。
https://ameblo.jp/fukuto74/entrylist.html

大阪医大
僕の勤めていた会社から30前後で合格された方がいる。

・滋賀医大
有名ブロガーの次元大介さんを初めとして、多数の再受験合格者がいる。僕の勤めていた会社から30オーバーで合格された方がいる。再受験への寛容度はトップクラスと言われてきた。
ただし、同大学でもついに面接落ちが出た模様。面接の内容というよりコミュ力の不足によるものだと推測されている。依然として30オーバーでの合格者は多い。
http://jigendaisukefk.blog116.fc2.com/blog-entry-1424.html
https://pbs.twimg.com/media/ChLf5t6UcAUBByl.jpg

・金沢
一般入試ではないが、50代で農林水産省の官僚の方が編入合格されている。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO11396830W7A100C1NNP000/

・群馬
50代主婦の方が面接落ち。
https://www.unipro-note.net/archives/50259778.html

・徳島
面接落ちありと推測されている。
http://1年で医学部合格.xyz/2016/03/23/post-432/

・高知
僕の高校の先輩が30前後で再受験合格している。

鳥取
20年ほど前、遠い親戚(妻帯者)が横国→サラリーマンから30歳手前で再受験合格。再受験は奥さんの提案だったそう。現在は神奈川で開業医。その人の親はサラリーマンなので自己資金で開業したものと思われる。

・鹿児島
一般入試ではないが、フリーアナの吉田小江子さんが30歳で編入合格。京大総人出身。
https://ja.wikipedia.org/wiki/吉田小江子

 

琉球
東大卒元官僚の方が合格か。
http://www.saijuken.com/kokusai/index.php?%CE%B0%B5%E5%C2%E7%B3%D8%B0%E5%B3%D8%C9%F4

・東海
一般入試ではないが、東大卒アナウンサーの方が編入合格されている。
https://ameblo.jp/shojikimono22/entry-12409819960.html

・兵庫医大
元プロテニスプレーヤーでゴールドマンサックス出身の方が再受験合格されている。
http://www.saijuken.com/swiki/index.php?%CA%BC%B8%CB%B0%E5%B2%CA%C2%E7%B3%D8

東京医大、昭和、岩手医大、金沢医大、福岡、順天、北里、日大、聖マ、神戸
2018年度に不正入試を行ったとされる大学。けれど他の大学でも差別はあるだろうしなんともいえない。一般入試における再受験寛容度との相関性は、簡単には議論できないのであくまで参考程度。

【社会】参考書・勉強法

国公立医学部受験ではセンター得点率が極めて重要(東大理三・京医・2020年度阪医を除く)で、よほど英数国理の得点率に自信がない限り、社会にもそれなりの時間を投資して高得点を取っておくべきです。

まず、センター社会はどの科目を選ぶかが重要です。
これは再受験生に限らず、現役・浪人の方もそうです。

再受験開始後、知り合いの予備校教師に相談したところ、各科目のメリデメを教えてくれました。

・世界史→暗記量は多いが90点以上で安定する。
・日本史→暗記量は多いが90点以上で安定する。カタカナが覚え辛い人向け。
・倫理政経→暗記量はそこそこ。80点以上で安定する。
・地理→暗記量少ない。70点到達までのコスパは最も良いけど、90点以上は難しい。

僕は倫理政経を選択しました。
高校時代に倫理を選択していたので、そこは思い出すだけでなんとかなるだろうと。政経は初学でしたが、社会人生活の中で政治経済に関心を持つようになっていたので、勉強する価値があるなと。
合格年は87点でした。

世界史・日本史は高校のときの記憶がほぼなくなっていたので避けました。
地理は、知り合いが自身3回目のセンター試験にも関わらず70点で失敗しているので、僕は避けました。彼は有名進学校出身で数理がよくできましたが、そんな彼でも失敗してしまうリスクがあるのです。

■山川の一問一答
退職後、初のセンターに向けて2周してみた。結果66点。
いきなりこれに手を出したのは失敗だったと思う。
黄色本や蔭山倫理で流れをつかんでから取り組むとよいかも。

■面白いほど取れる倫理(黄色本)
多くの受験生が使っていると思われる。「面白いほど取れる倫理政経」は倫理政経が1冊にまとまっているが、一部省略されている分野があるとの情報をネットで見たので、少し面倒だけど倫理と政経を分けて買うことにしました。
読んでて面白いし、ガチガチの棒暗記という感じがしないのが良かったです。ただ、これと過去問だけでは倫理90%以上は難しいと感じました。最近の倫理はかなり難しいです。重箱の隅を突っつくような知識問題が毎年のように出題されます。僕が現役のころは2週間勉強すれば満点取れるおいしい科目だったのに。。

■面白いほど取れる政経(黄色本)
倫理よりも分厚いが、社会人になってからも役立つ知識ばかりなのでそれほど苦痛なく読めた。さらに倫理と違ってちゃんと暗記すれば満点いけます。時事問題が出ることもありますが難しくはない。

■山川の倫理用語集
重箱の隅を突っつくような知識問題に対応しようとして購入するも、途中で投げました。コスパが悪すぎる。

■過去問
黒本。正答誤答によらず、全選択肢をチェックして、知らない知識は赤線ひいていました。もちろん、ひいて満足せず、直前期に読み直してました。

 

【国語】参考書・勉強法

多くの国公立医学部受験生にとって最大のネックであるセンター国語。
(二次の国語は、大差をつけられるものではないのでみんなそんなに気にしないでしょう)

2019年のセンター国語は大幅易化したので、第一志望に出願できた人が多かったのではないでしょうか。
僕の知り合いにとある私立進学校の現役受験生がいるのですが、その子の周りでは最低でも160はあったそうです。
易化したにも関わらず、僕は161点しか取れなかったので、医学部受験生の中では平均以下なのでしょう。

そんな僕はもともと評論・漢文は得意でしたが、小説・古文がダメダメでした。

小説は黒本を研究しまくったけど、選択肢の判断軸がよく分からず、2択3択に絞り込んだ後は、結局「素直に感じるままに選択肢を選ぶのがいいんじゃないか」という結論に至りました笑。本番でも小説は失敗しています。
予備校で教えてもらったほうがよかったかもしれないですね。。

古文は苦手というか、純粋に嫌いでした。漢文も好きではないですが、覚えることが少ないので我慢できたのでしょう。自分の今後の人生に関係なさそうなことを、長時間勉強させられるのはかなり苦痛でした。
しかし、1度目の二次試験不合格後、医学部合格のためには古文と向き合わないといけないと感じ、苦痛に耐えながらも一から勉強した結果、センター直前には得意分野に。しかし2019年度の古文は近年稀に見る簡単さだったので、やり損だったか。

というわけで参考になるか怪しいですが、やったことを書いておきたいと思います。

■入試現代文へのアクセス(基本編・発展編)
社会人時代にそれなりに文書を読みさばいていたので、現代文(特に評論)についてはあまり時間を割くつもりはなかったのですが、入試現代文ってどんな感じだったっけ?というちょっとした不安もあったので、1周だけしてみました。結論としてはやって良かったかなと。解答の判断軸がしっかりしているので、センターに取り組む前の演習書として良かったです。

■漢文早覚え即答法
現役時代もお世話になった。コンパクトにまとまっているので、最低限必要な句形と漢字の読みを覚えられる。センターに取り組む前の準備に良い。

■河合出版の漢文ドリル
Amazonで古文のドリルと一緒に3点セットで売られてるやつです。早覚え即答法と内容はかぶるが、演習題がそこそこたくさんあるのでやっておいて損はない。

■河合出版の古文ドリル(基本編・発展編)
古文と向き合うため購入。この2冊を真面目に2回やり、文法を固めると不思議とセンター古文も読めるように。やっぱり言語学は構文や文法を正しく把握することから始めないとダメですね。古文単語をかじってフィーリングで解くスタイルから脱せました。しかしこの2冊をやっているときが再受験勉強の中でも一番つらかったです。

■読み解き古文単語
文脈で単語を覚えられるので好みでした。

■センター過去問
ぼくは黒本でやりました。1回目のセンター前は1年分だけ、2回目のセンター前は本試だけ、3回目のセンター前は本試追試全てやりました。センター国語で成功している人の多くは、判断軸をはっきりさせるのがコツ、とおっしゃってますが、僕もそうだと感じています。正答誤答によらず、解説に書かれている判断軸は全て読むべきだと思います(小説の判断軸ははぁ?ってなることもあります)。あとは読むスピード。これはもう量をこなすしかないですね。。

■河合のセンター模試問題集
センター国語と傾向が違うので、一般には推奨されていませんが、過去問をやりつくしてしまった僕はやるしかありませんでした。

 

【化学】参考書・勉強法

現役のときは苦手だったが、再受験時は一番の得点源になった科目。

模試では化学の出来が最も安定していたのですが、理由としては
・大体の試験は典型的な小問の集合なので連鎖的な失点のリスクが低い。3桁計算などでミスしても軽傷で済む。
・覚えれば覚えるほど点数が上がる。暗記問は覚えたことを吐き出すだけなので楽。
といったところでしょうか。

化学は問題集を周回して覚えるべきことを覚えると、どんな試験でも「またこのパターンか」という状態に持ち込めるので精神的にも楽でした。
よって理科2科目の試験では物理を後回しにして、化学を先に解いていました。

個人的に電離平衡、溶解度積は苦手だったのですが、演習を重ねて克服できた、はず。
有機異性体数え上げは最後まで苦手でした。


セミナー化学
現役のとき定期テストで使われていたもの。
基礎を思い出すためだけに使った。発展問題以外を1周。

■重要問題集
定番。まず2周して大体のことをつかんで、3週目に暗記しきれていないことを暗記用ノートに書き写していた。この問題集だけで大体の入試は合格点を取れるはず。僕が合格したところも結果的に重問レベルしか出題されず、満点近く取れました。ただし本当に全問題を解けるようにしておくのと、解答冊子のすみっこに書いてある知識も全部暗記しないといけない。

■新演習
難関大用の定番。重問レベルからかなりマニアックなものまで網羅されています。「無機のマニアックな知識」と、「問題文で与えられた有機のマニアックな反応をその場で理解する力」を盤石にしたい人向け。理論は重問よりちょっと難しい程度で、阪大以上とかだともっと難しい問題が出る気がします。量が多過ぎて、1周して理解するだけにしても1ヵ月かかりました(重問は1週間)。2週目に暗記用ノートに書き写していたが、もはやマニアック過ぎて過去問や本番でもお目にかかることはなかった。Niが過剰アンモニア水中で錯イオンになるとか、過去問で見たことない。ですが本番に出ないとは言い切れないのでみんな覚えるのでしょう。最終的に3周しました。

■新研究
問題集で理解できないことが出てきた場合の相談用。現役時は全部読んだ気がするが、再受験生にはそんな気力も時間もなかったです。ただし
・酸化還元の反応物と生成物の対応表(例:MnO4-⇒Mn2+)
脂肪酸
・単糖
アミノ酸
のページはコピーして暗記用ノートに張り付けていました。

■過去問
阪大8年分、京大7年分、奈良医5年分、滋賀医5年分を1周だけ。

■模試の復習
他の科目と同じく、間違ったところの直し。

■暗記用ノート
問題集を周回するだけでは、無機有機は効率的に覚えられないと感じたので特別に暗記用ノートを作りました。英単語の鉄壁と同じように、テーマ別にまとめて関連付け記憶しやすいように工夫していました。例えばアセチレンのページはその製法全てと、アセチレンを起点とした反応全て、アセチレンの物性を書いていました。

■ミスノート
理科は高得点必須なので物理と同じくミスノートを作っていました。
僕がよくやったミスは、
・熱化学方程式で固体液体などの状態を書き忘れる
・平衡定数の式で、体積Vを忘れる
・有効数字のミス
など。ミスノートのおかげで本番はミスしませんでした。

Google先生
無機や有機で出てくる物質の性質や、新研究にのっていないアミノ酸(ロイシンやアスパラギンなど)の構造を調べたりと、何かとGoogle先生にはお世話になりました。英語と同じく、スマホは利用したほうがいいです。

【物理】参考書・勉強法

現役のときは得意だったが、再受験時は計算力の低下のせいで、数学と同じく事故に怯えた科目。
入試では文章中の空欄穴埋め式が多いので、同じ大問の中で連鎖的に失点するのが怖かったです。

ただ覚えるべきことは少ないので、医学部受験であっても物理のエッセンスと名問を完全マスターして過去問をやるだけで、要領のいい人は合格点を取れるのではと思います。物理現象の深い洞察力が大事といっても、大体のパターンは問題集で網羅されているし、60分くらいの試験時間ではそもそも深く洞察している暇がなかったりするので、結局はリード文を素早く読み取って、計算をミスなく素早くできるかで差がつくと思います。ただし阪医や東北医以上だと難系はマストかも。

理科の中でもコスパがよく、現役生も高得点を取ってくるので、偏差値が伸びづらく、色々不安にさせられました。あと、微積の概念は勉強しませんでした。

 

■物理のエッセンス
退職後、本文を読みながら例題・演習題を1周だけしました。
初回のセンターで80%取れたので、効果はあると思います。
その後、苦手分野(僕の場合、非等速円運動、波動、原子)を中心に2回読んで、例題・演習題の間違えたところを2周しました。

■名問の森
周回すれば大体の入試物理が解けるようになる良書。ですが問題が、読者が物理を理解しやすいように、親切丁寧に設定されているので、これをマスターするだけでは実戦ではやや不十分に思います。まるまる3周。

■重要問題集
個人的には名問よりきつい。物理の理解を深めるというより、長いリード文とハードな計算に耐えられるか、といった部分が鍛えられると思います。まるまる1周と間違ったところだけ1周。

■難系
現役のときお世話になった。再受験時も、模試で物理がふるわなかったので最新版を購入。昔より多少とっつきやすくなっているものの、電磁気などはきつめの問題が多い。設定が煩雑な問題でも物理現象をシンプルに見れるか、という物理で一番大事な部分が鍛えられると思います。例題だけまるまる1周、間違ったところだけ1周。

■理論物理への道標
現役のときお世話になった。しかし再受験時には、医学部に受かるという目的のためだけなら不要と思い、手を出しませんでした。

■過去問
阪大8年分、京大7年分、滋賀医5年分。1周だけ。

■模試の復習
これは他教科と同様。

■ミスノート
医学部受験では深く理解するよりも簡単なことでミスしない方が大事なので、高得点必須の理科に関しては、ミスの傾向をノートにまとめて、模試や試験前に見返していました。
物理で僕がよくやったミスは
・gを漏らす
・力の矢印を漏らす
・電位と電界を読み間違える
・電流の方向を逆にする
など。へっぽこなミスは本番では命取りになるので、普段から矯正していく努力が必要と思います。

【英語】参考書・勉強法

英語は大学生活で触れ続けていたこともあり、あまり時間を割かなくても大丈夫だろうと思っていました。が、最初の方に受けた模試で、記述で結構失点するケースがあったので、それらを穴埋めするように勉強していました。

英文解釈と英作文では、勉強の仕方が違うので分けて考えていました。

まず、英文解釈では構文を素早く正確に把握することが大事で、単語は最低限のものを除いてそれほど優先度は高くないと思っています。いくら単語の知識が豊富でも、構文を取り違えるとその和訳は0点となる場合があるし、長文読解も遅くなります。なので構文のストックが最優先、という意識で勉強していました。具体的には、長文を1個読み終えると、構文が怪しい文章にチェックをつけて、自分の頭の中の解釈と解答の和訳を照らし合わせ、間違ってたらさらにチェックを付けて後日復習していました。

英作文は、よく言われていますが例文暗記と禁止表現の暗記が効果的です。あと、これは僕が現役の時代には重視されていなかったのですが、コロケーションという概念があります。「深く理解する」をdeeply understandとは普通言わず、fully understandなどとするべき、というように、動詞-副詞、形容詞-名詞の組み合わせに縛りがあるということです。これを全部把握するのは無理なので、やはり例文暗記に頼り、見たことのない表現は極力書かないようにしていました。

■桐原の英語頻出問題総演習
通称、英頻。文法、重要構文などが大体載っている。これをマスターすれば英語の基礎力は十分過ぎる。現役時代はこれのおかげで英語が得意だったこともあり、再受験時にも最新版を購入して2周しておきました。今はネクステという似たような参考書があるみたいで、そちらの方が流行っているようなので、好みで決めるといいかもしれません。

■ポレポレ英文解釈
構文のストックに漏れがないか確認した。初見では読みづらい構文が多い。うすいので短期間で回せる。

■英文解釈の透視図
同上。構文が複雑かつ息の長い文章が多いので、初見はきついかも知れないが、ここに出てくる構文をマスターしておけば読解でつまることはほぼなくなるし、和訳の精密さも上がる。味わい深い文章が多く、やってて楽しめた。

Z会の速読速聴英単語(必修編)
現役のとき、ここに載っている単語、文章をひたすら音読したり紙に書いたりして覚えこんでいた。英頻とこれのおかげで英語が得意になった。再受験にあたって軽く1周だけ確認。

■鉄壁
これだけで鉄壁かはわからないが、トピック別に単語が分類されていて、関連付け記憶しやすい、かも。新しい文章を読んでわからない単語が出てきたときは、関連するトピックのページ余白に書き写して進化させていった。

■ドラゴンイングリッシュ、竹岡英作文
両方セットでやるのがいいかも。例文暗記というより、禁止表現や和文和訳等、英作文をするうえでの心構えを学んだ。

Z会の英作文のトレーニング(必修編)
メインで使用。100トピックあって表現の網羅性が高く、例文暗記に使った。もちろん、禁止表現やコロケーション等、英作文の心構えもよく説明されている。新しく英作して知らない表現が出た場合、この本の余白に書き写して進化させていった。

■過去問
ほとんどやっていない。

■模試の復習
とにかく間違えたところの復習。特に、予備校に通っていなかった自分にとっては、英作文の赤入れは貴重なフィードバックでした。英作文の参考書に載っていないことで、予備校の模試で赤入れされて初めて気付くことがあったりします。例えば現在から3年後はin three yearsで、過去の3年後はthree years laterなど。なので、英作文だけは予備校に通うなりして有識者に見てもらった方が効率は良いと思います。

Google先生
知らない単語の例文を知りたいとき、英作で迷ったときに使ってました。Weblioアルク、DMM英会話など、複数のサイトを見てました。よくスマホ禁止する人がいますが、医学部受験は1つ1つの行動の効率性がものを言うので、スマホは使うべきだと思っています。辞書ひくより速いですし、ポータブルだし。

 

【数学】参考書・勉強法

得意だと思っているが本番での事故が非常に怖い科目。
とにかく典型問題を見た瞬間に方針を立て、その方針に沿ってミスなく素早く解けるようになることが大事です。
①問題を見て自分で方針を立て、解答を見て方針が正しいか確認
(複数の方針が考えられる場合は最も速く正確に解ける方針が正)
②計算の速さ・精度を上げるために問題集の1週目は全部紙に書いて最後まで解く
(2週目以降、計算に自信があるなら省略して、①の方針選択の精度を上げたほうがよい)

①②を意識して勉強していくと、試験でも典型問題を解き終えた時点で、時間・脳のエネルギーが余るので、それらを応用問題に回せます。

応用問題は赤本や模試問題集で十分であって、あくまで思考の粘り強さとストレス耐性を上げるために解くのが良いです。応用問題の解法を暗記しても意味はないと思います。どうせ本番では別の応用問題が出ますので。

■青チャート
退職後、まず最初に手を付けた。
基礎を思い出すためだけに使った。
例題だけ1周。

■1対1対応
メインで使った。
典型問題の網羅性が一番高い。
個人的には一番数学の基礎力をつけてくれた良書。
ただしこれをやっただけで合格点が取れるのはよほど数学が得意な人なのでそうでない人は後述の問題集もやるべき。
まるまる2周と間違ったところのみ1周。

■新数学スタンダード演習
1対1対応で学んだ方針選択を、より実践的な問題で練習できます。
あと、1対1対応では習得できない重要な方針選択があるのでやっておいた方がよいです。
例えば
・ある条件式を満たす変数の値域を求める問題では、対称式ならx+y,xyを新たな文字u,vなどに置き換える、そうでないなら逆像法を使う
・xの整式f(x)が全ての整数xについて整数となる⇔f(0)は整数かつf(n+1)-f(n)も整数
など。
特に2つ目は最近の京大数学で出題されています。
加えて1対1対応よりも計算がハードなので良い計算練習にもなります。
問題点としては良問だが古くてかたい問題が多く、最近の入試でこんなの出るのか?って問題も含まれる。
まるまる1周と間違ったところ2周。

■理系プラチカⅠAⅡB
1対1よりも網羅性は低いが、入試数学の最新の傾向に対応しているように思います。
例えば確率漸化式などは僕が現役のころは全くお目にかからないタイプの問題でしたが、最近だとどの大学でもよく出題されるようです。
京大は毎年のように出しているし、滋賀医、奈良医の過去問でも見かけました。
まるまる1周と間違ったところ2周。

■やさしい理系数学
全然やさしくなく、むしろ最後にやる問題集にしてもよいです。
良問が多いですが、この問題集にのっているレベルの問題の半分くらいは過去問を解いていてもあまりお目にかからなかったです。
(と思っていたら本番でやさ理の類題が3題出た)
まるまる1周と間違ったところ2周。

鉄緑会高3数学問題集
再受験後初めての二次試験で数学を大失敗して不合格となり、自分の演習内容に自信がなくなったため、メルカリで購入。
面白い問題が多いけど、難し過ぎてやった意味があったか不明。
思考の粘り強さと、難問に対峙したときのストレス耐性は身についた、かもしれない。
1週目は1/3くらいしか自力で解けず、後は解答を見て理解するだけになってしまった。
カタラン数とか知ってた方がいいけど使う機会がほとんどないですし。
一応、まるまる1周と間違ったところ1周。

■過去問
阪大数学15カ年、神戸大数学15カ年、京大過去問7年分、奈良医過去問5年分、滋賀医過去問5年分を1周だけして、間違ったところで重要そうな問題だけチェックをつけておいて本番直前に確認していました。

■模試問題集
予備校の作った模試の数学はかなり良問だと思います。
例えば駿台の京大実戦に2回出されている3次の整式の複素数解の問題なんかは最近の神戸大で類題が出されたりしています。
入試数学の最新の傾向をとらえているし、とても良い練習になります。
京大実戦と京大オープンの模試問題集を、まるまる1周と間違ったところ1周。

■模試の復習
当然ですが、せっかく受けた模試なので間違えたところは後日必ず復習しました。また、正解でも他にもっと速くて正確に解ける解法がないか、解説書を読んで確認していました。